
新しい機械の導入が転機に
そ
の頃の社員にとって重要だったのは、将来に対する希望が持てる会社なのかどうかということでした。そのために行なったのが、技術面の遅れを取り戻すことです。当時は(昭和四十五年)活版印刷からオフセット印刷への移行期でしたが、これをひとつ飛ばして、次の時代を担うオフセット輪転機を導入することにしたのです。そのきっかけとなったのは、アメリカのマッキンゼー社から出されたレポート。『印刷会社の将来について』と題されたこのレポートによると、印刷会社が大きくなるためには、オフセット輪転機を導入して仕事をしていくか、製造部門をうんと小さくしてお客様と密接な関係を結んでいくか、ふたつにひとつしか手がないとのことでした。
印刷会社の将来はオフセット輪転機にかかっているとの結論に、私は急いでアメリカに実情を調べに行ったのです。そしてオフセット輪転機を導入。以前と比べ生産性が三倍になったことで、順調にマーケットを拡大することができ、再建への大きな足がかりとなりました。不二印刷での導入は、関西では二、三番目とかなり早いほうでした。不二の伝統ともいえる、新しい技術や新しい手法をいち早く取り入れる、というのはこの時から始まっていたのです。
一人で三役をこなす
私
は証券会社から、印刷についての知識はゼロという状態でこの会社に来たにもかかわらず、入社から数年間というものは、営業部長、工場長、総務部長を全部兼任しているようなかたちでした。しかし人数が増えて組織も大きくなってきますと、一人ですべてやるわけにはいかなくなりますし、後継者も育ちません。そこで信頼できる人を選び、部門ごとの経営をお願いすることにしたのですが、そのとき伝達したのが三ヶ条の経営基本姿勢です。経営基本姿勢三ヶ条
一、社員にとって一生を賭して悔ゆることのない会社でありたい。
これは一生を不二グループで働いてくださいということではありません。たとえ一年在職しただけでも、ここで働いて結局何も得るものがなかったということがないように、その人にとって何らかのプラスになることがあった、不二グループで勉強したことが、よい経験になったと思ってもらえる会社でありたいということです。
二、誰からも信頼され、取引先、関連会社、一般会社から 喜んでもらえる会社でありたい。
たとえば会社の駐車場にしても、ずいぶん広くとってありますからコストがかかるんですが、路上に停めておくことで隣近所からクレームが来たり、お客様が駐車違反の罰金を払うことになるかもしれません。広い駐車場があることで収益を圧迫するのですが、いろいろな方から信頼されるためにはやらなくてはいけないことだと思っています。
三、艱難を自ら克服し、真の幸福を追求する会社で ありたい。
「艱難」というのは、困難に出会って苦しみ悩むこと。我々不二グループは独立独歩の会社です。どこからも指図を受けることはありません。そのかわり、困ったときにはどこからも助けてもらえないということで、どんなに苦しい局面に立たされても、ひとをあてにせず自分たちの力でそれを乗り切って、真の幸福を追求する会社にしていこう、そういう意味です。
これは一生を不二グループで働いてくださいということではありません。たとえ一年在職しただけでも、ここで働いて結局何も得るものがなかったということがないように、その人にとって何らかのプラスになることがあった、不二グループで勉強したことが、よい経験になったと思ってもらえる会社でありたいということです。
二、誰からも信頼され、取引先、関連会社、一般会社から 喜んでもらえる会社でありたい。
たとえば会社の駐車場にしても、ずいぶん広くとってありますからコストがかかるんですが、路上に停めておくことで隣近所からクレームが来たり、お客様が駐車違反の罰金を払うことになるかもしれません。広い駐車場があることで収益を圧迫するのですが、いろいろな方から信頼されるためにはやらなくてはいけないことだと思っています。
三、艱難を自ら克服し、真の幸福を追求する会社で ありたい。
「艱難」というのは、困難に出会って苦しみ悩むこと。我々不二グループは独立独歩の会社です。どこからも指図を受けることはありません。そのかわり、困ったときにはどこからも助けてもらえないということで、どんなに苦しい局面に立たされても、ひとをあてにせず自分たちの力でそれを乗り切って、真の幸福を追求する会社にしていこう、そういう意味です。
これからも変わらない不二DNA
不
二グループは、これまでも新しいことにチャレンジし、新技術、新手法をいち早く取り入れてきました。これからも時代は変わり、技術は進歩していきます。しかし、ここで述べてきた「本質=不二のDNA」は変わることはありません。それは現在の経営理念、クレドへと受け継がれ、いつまでも変わることのない根幹を形づくっています。













































